FD研修会:「授業外学習を促すシラバスの書き方」を開催しました(2015.11.12 佐藤浩章先生)

 平成27年11月12日(木)午後3時より、大阪大学教育学習支援センター副センター長・全学教育推進機構教育学習支援部門 准教授の佐藤浩章先生を本学へお迎えして、「授業時間外学習を促すシラバスの書き方~大学教育の質的転換に向けた改革サイクルの確立~」をテーマに、FD・SD研修会を開催しました。

 平成24年8月の中央教育審議会の質的転換答申では、生涯にわたって学び続ける力、主体的に考える力を持った人材育成には、受動的な教育から能動的学修(アクティブ・ラーニング)への転換が必要であるとされ、学士課程教育の質的転換への好循環のためには、質を伴った学修時間の実質的な増加・確保が不可欠であり、そのための諸方策として、教育課程(カリキュラム)の体系化、組織的な教育の実施、授業計画(シラバス)の充実、全学的な教学マネジメントの確立が謳われています。そこで今回の研修会では、学生に能動的な授業外学習を促すために、授業計画(シラバス)の充実をはかることに着目し、大学教育の質的転換に向けた改革サイクルの確立をより強力に推し進めていくためのヒントを、多くの教職員の方と共有していくことを目的としました。

 はじめにFD・SD委員会委員の南部直気さんより、この研修会の開催目的と意義が説明されました。続いて佐藤先生より、研修会の目的として「学生の学習を今よりも促進するために、効果的なシラバスを書けるようになる。」、研修の到達目標として「1.シラバスの役割を3つ以上説明することができる。」「2.目的を適切に記述できる。」「3.目標を適切に記述できる。」「4.効果的な学習を促すスケジュールをデザインできる。」「5.評価方法を適切に記述できる。」の5項目の到達目標が示され、続いて12項目の内容で、シラバスの役割、目的・目標・評価方法の書き方、効果的なスケジューリングの技法を学びました。

授業時間外学習を促すシラバスの書き方

 アンケートの結果では、「自分のシラバスを具体的に検討でき、様々な気付きが得られた」、「現在のシラバスの目的・目標設定の妥当性を再検討する良い機会になった」等の意見が聞かれ、今後のシラバスの改善に繋がる有意義な研修会となったように思います。また、「他の教員のシラバスで工夫している点の紹介等があれば良いと思った」との声もありましたので、今後はぜひそのような場も設けていきたいと考えております。お忙しい中を本学の研修会にご参加いただきました、秋田県立大学・秋田大学・岩手県立大学・東洋大学の教職員の皆さまには、この場をお借りして御礼申し上げます。