FD研修会:カリキュラムマップ作成ワークショップを開催しました(2016/3/3)

 2016年3月3日にFD研修会「カリキュラムマップ作成ワークショップ」を開催しました。

 カリキュラムマップとは「履修系統図」とも呼ばれ、学生に身につけさせる知識・能力と授業科目との間の対応関係を示し、体系的な履修を促す体系図のことで、学生が科目と科目の関連を理解したり、コースや教育課程全体の学習構造を俯瞰できるように、カリキュラムを図式化したものです。

 カリキュラムは情報が多いので、文字だけで表現するのは困難です。そこで図示化をすることで、受験生や学生にわかりやすくカリキュラムを伝えることができます。また教職員にとってはカリキュラムの全体像を把握しやすくなり、強みと課題を発見しやすくなります。

カリキュラムマップ作成ワークショップ

 今回は、2015年12月に大阪大学豊中キャンパスで開催された「カリキュラムマップ・デザイナーズエディション作成ワークショップ」(主催:大阪大学教育学習支援センター、共催:関西地区FD連絡協議会)に参加し、大阪大学教育学習支援センター准教授 佐藤浩章先生にご指導をいただき研修した、本学FD・SD委員会の教職員3名(看護学部 夏原和美教授・柳生文宏准教授、学務課長 遠藤君枝さん)が進行役となって実施しました。

 3名の委員が参加した大阪大学のワークショップでは、「デザイナーズエディション」という名の通り、プロのデザイナー4名を講師に迎え、専門的な見地からの個別アドバイスを踏まえて、単なる科目名の羅列ではなく、科目間のつながりや時系列が可視化された、カリキュラムマップを作成しました。

デザイナーズエディション
大阪大学のワークショップで本学教職員が作成した看護学部のカリキュラムマップ

 本学で開催したワークショップでは、はじめにグループごとに、自分が学科長や研究科長になったつもりで、本学のカリキュラムの特長としてアピールしたい点を書き出すところから始めました。

カリキュラムマップ作成ワークショップ

 次に、グループごとに配付された、学部学科における全ての開講科目名を印字した宛名シールを、色つきの付箋に貼り付けていきます。ピンクの付箋に必修科目を貼る、選択科目を黄色に貼るなど、グループごとにわかりやすく工夫して、それを模造紙の上に時間軸で並べて、マーカーで関係を図示化していくことで、グループごとに工夫を凝らした、オリジナルのカリキュラムマップを作成しました。

カリキュラムマップ作成ワークショップ

 作成したカリキュラムマップをホワイトボードに貼り付けて、それぞれのグループがどのようなところに留意しながら、どのような事柄を伝えようとして作成したのかを説明しながら全体に発表した後、グループのマップの上に良かった点などの感想を書いた付箋を貼っていきました。

カリキュラムマップ作成ワークショップ

 本学ではこれからも定期的にカリキュラムマップの作成ワークショップを開催し、教え手である教職員と学び手である学修者の双方が、「見える化」されたカリキュラムを共有することにより、学修者の視点に立った教育を構築し、学士課程教育全体の俯瞰を可能とすることに努力していきます。