令和7(2025)年 学長より新年のご挨拶

原玲子学長
学長  原  玲子

 明けましておめでとうございます。

 旧年中は格別の御厚情を賜り、誠にありがとうございました。                     皆さまの御健康と御多幸を心よりお祈り申し上げます。

 本年4月から本学は名称を「日本赤十字東北看護大学」「日本赤十字東北看護大学介護福祉短期大学部」として、新たなスタートを切ることとなります。

 本学は、開学時より東北地方で唯一の赤十字の看護大学です。この度、そのことをより明確にするために、大学名称の「秋田」を「東北」に変更し、東北の赤十字病院等との教育連携や社会貢献活動、入学者確保のための広報活動等を、積極的に展開してまいります。また、短期大学は、同一キャンパス内の看護大学との一体的教育活動を明確化するため、看護大学の短期大学部として位置付けるとともに、介護福祉系の短期大学であることが、容易に認識できる名称といたします。

 さて、昨年は、元旦に能登半島地震、また2日には羽田空港で航空機衝突事故が起きるなど、大きな災害や事故からの年明けとなりました。特に能登半島では、9月には記録的な大雨も発生し、こちらもまた大きな被害をもたらしました。日本赤十字社では、能登半島での災害に対して職員派遣やボランティア活動、救援物資の配付、義援金への協力等が行われました。また、本学においては、日本災害看護学会の呼びかけに賛同し、災害の慢性期における被災者の看護・介護の支援活動に「学長プロジェクト」として学生、教員及び職員が参加し、9月に3泊4日の日程で被災地へ赴きました。今回は短期間の活動ではありましたが、学生の成長に確実に資するものであり、将来、看護職や介護職に従事する者の貴重な財産になったと確信しているところです。

 秋田県では2年続けて大雨災害に見舞われ、昨年7月には秋田県南部や山形県を中心に洪水や河川氾濫等による大きな被害がありました。本学においては、学生、教職員によるボランティア活動等を通じて災害支援活動へ参加させていただきました。また、近年の災害状況も踏まえて、昨年4月に本学に隣接する高清水園と「大雨による洪水被害発生における臨時的避難場所の提供等に関する協定」を締結し、7月には避難訓練の実施に協力いたしました。日頃から連携を深めて、災害等への対応に努めてまいりたいと考えております。

 このような中、本学では昨年、コロナ禍にあって長らく中止していた「カリヨン祭」(学園祭)を5年ぶりに開催することができました。当日は、同時開催の「防災キャンプフェス」もあって多くの方で賑わいました。準備にあたった学生は慣れない中で大変苦労したようでしたが、大きく心に残るものであったと思います。また、令和6年度から新しい取り組みとして「赤十字マイスター」認定制度を開始いたしました。これは、赤十字関連科目の学習及び赤十字関連活動など一定の条件をクリアした学生を卒業時に「赤十字マイスター」と認定し表彰するものです。赤十字の理念を将来に生かすため、学生が入学後に学習と活動に取り組んだことが可視化され、証しとして将来の自信につながることを目的とした、本学独自の新たな取り組みとなります。

 急激な少子化の進行により、大学を取り巻く環境は年々変化しており、大学間における競争も厳しさも増しております。日本赤十字学園では2040年に向けたグランドデザインが令和5年度に策定され、本学は令和6年度からスタートした第4次中期計画(5か年)に掲げる事業を着実に実施し、地域の皆様から必要とされる赤十字の看護職・介護職養成のための高等教育機関として、引き続きより良い学校運営を目指して取り組んでまいります。

 最後になりますが、改めてこの場をお借りして、日頃から本学を御支援いただいている皆さまに感謝を申し上げるとともに、現下の厳しい経済情勢ではございますが、本年も引き続き本学の取り組みについて御理解をいただき、皆さまの暖かい御支援を賜りますようお願い申し上げます。

令和7年1月1日

日本赤十字秋田看護大学 
日本赤十字秋田短期大学 
  学長  原  玲子

 

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