写真:Wさん

元気を創る福祉の未来。

社会福祉法人あけぼの会

歩行と言葉のリハビリ空間なごみ
平成26年10月オープン「歩行と言葉のリハビリ空間なごみ」「歩きたい想いの実現」「話せる喜びを取り戻す」をコンセプトに、東北初となる歩行のリハビリと言葉のリハビリに特化したリハビリサービスを提供しています。

管理者兼生活相談員

渡辺 円香さん

介護福祉学科を2013年度卒業

祖父母の優しさが私の原点。

小さい頃から祖父母と共に過ごし、いろいろなことを教えてもらいながら育ったせいか、小学生時代から自然に高齢者の方々にかかわる職業に憧れを抱いていました。もうその時点で福祉の道に進みたいという確信があったと思います。高校在学中に専門学校か短大かという進路の選択肢がある中で、短大を選んだのは赤十字だからこそ得られることがたくさんあり、福祉をはじめ災害救護など多角的な視点で学べる点が魅力でした。

実習が職場との出会い。

短大では基礎的なことから実践的な学びまで、とても充実した濃い2年間を過ごしました。各々の施設に伺い実習を行っていく中で、多くのニーズや課題のためにどんなサポートが必要なのか判断する能力が問われます。また、アセスメント表でポイントを確認しながら、総合的に判断する力が養えました。現場で役立つ実践的な学びが、改めて活きていると実感しています。

勤務しているあけぼの会では3週間程実習でお世話になり、入社の決め手になったのはジョブカンファレンスという就職希望者のための見学・説明会に参加したことがきっかけでした。興味深いお話や新しい発見もあり、介護福祉についての認識がとても広がりました。その時点でもうここで働きたい!という気持ちがいっぱいで、面接の時に自分が考える福祉のこと、就職してからやりたいことを熱く語りました。その際に「目がキラキラ輝いているね」と言われたことが印象的で、今でもその時の意欲や決意を忘れない様にしています。

3年目が大きな転機に。

あけぼの会へ就職し介護福祉士としてスタートしました。その年に「歩行と言葉のリハビリ空間 なごみ」が新たに開設されることになり、立ち上げのメンバーとして抜擢され現在は6年目で管理者兼生活相談員として勤務しております。新規開設時は介護職としてリハビリのサポートを中心に担当していましたが、約3年で生活相談員に任命されました。最初は果たして自分が出来るだろうか…と不安ばかりでしたが、上司や同僚のバックアップもあり何とか現在に至ります。

生活相談員の仕事は多岐に渡りますが、施設の相談窓口として施設利用者やそのご家族からの相談を受けて、さまざまな問題を解決したり各種手続きを行います。現場を知っているからこそ伝えられることがあり、施設内外を密につなげる存在として皆さんが安心して利用いただけるように尽力することが自分の役目です。生活相談員はまさに施設の顔となる役割なので、管理者としても大きなやりがいを感じています。

元気を創る人になる。

地域の中で元気な人をたくさん増やしていきたいということが一番の願いです。リハビリや介護サービスを通して、元気に生活いただける方々が増えていく…その支援ができるあけぼの会でありたいという目標があります。

福祉の道を目指したいと思っている高校生に伝えたいことは、自分が誰かのために役に立ちたいという気持ちが凄く大切です。最初は漠然としたイメージかもしれませんが、短大に入学することで視野が広がり、自分がほんとうにやりたいことが見つかるはずです。オープンキャンパスでリアルに体感することが、道を拓くチャンスになります。

「その人らしさ」を活かす支援が必要。

2025年には団塊世代が後期高齢者となり、福祉の需要は大きく変わっていくと思います。従来の福祉サービスは食事や入浴の介助などの生活支援が主ですが、これからはその人らしい生き方を尊重した生活支援をしていけるかがポイントになってくると思います。福祉もライフスタイルに合わせて進化していかなければなりません。私達もそういった社会に対して少しでも力になれるように頑張りたいと思います。

写真:Kさん

福祉の仕事は、無限の可能性が広がる世界。

有限会社ルーク

代表取締役

加藤 健悦さん

日本赤十字秋田短期大学介護福祉学科を1999年3月卒業後、介護老人保健施設勤務を経て2004年に有限会社ルークを設立。秋田県認証介護サービス事業所として第一期認証を受ける。「目指せ!街角福祉!」を理念に掲げ、秋田県内に3施設を展開。

転機は高校2年生の夏

高校時代は色々な人とコミュニケーションをとることが好きで、教員か保育士になりたいと思っていました。高2の夏休みに、ボランティアで特別養護老人ホームに伺ったことが運命的な転機になりました。皆さんにあたたかく迎えられ、また感謝されることがとても嬉しくて、3日間位の期間でしたが楽しく充実した時間でした。その時に地元TVの取材を受け、たまたま高校の先生が放送を見ていて、「加藤君は介護福祉の進路が向いてるな」と勧められたこともあり、正直迷いはあったものの高3の時にも介護施設ヘボランティアに参加し、進む道はこれしかない!と確信しました。

苦手だった勉強を克服

短大への進学を決心し受験に至るまで、元々勉強は苦手だったのですが必死に勉強しました。やはり目標がはっきり見えて、その道に向かっていくための勉強なので、全く苦にならず無我夢中で頑張っていました。

念願の日赤秋田短期大学へ入学し、自分はちょうど2期生でした。学生時代は毎日の勉強が楽しくて、当時の男子学生で全ての単位を取ったのは自分だけだったかと自負しています(笑)。目指す世界に必要な知識や技術は、貪欲に吸収していきたいという意欲は人ー倍強かったかもしれません。実習が始まってすぐに、リアルな就職へのビジョンは広がっていきました。

施設勤務を経て、26歳で起業

就職のスタートは色々と紆余曲折はありましたが、介護福祉士から生活相談員、デイサービスなど多岐に渡る分野の仕事を任せられ多くの事を学びました。徐々に自分で施設を立ち上げ、入居者の皆さんに楽しんでもらいという気持ちが強くなり、起業を決意しました。約6年間勤務してからちょうど26歳の時です。

2000年の法改正から介護ビジネスヘの展開チャンスが広がり、タイミングにも後押しされて着々と準備を進め、銀行の方から多くのアドバイスを受けながら事業計画書を作成し、無事に融資を受けることができ順調に始動することができました。

自分がやりたい道を信じて

当初は弟と二人で立ち上げた会社ですが、現在は秋田市内3カ所に施設を展開し、25名の職員で運営しています。卒業して約20年経ちますが、多くの方との繋がりやバックアップを受けて歩み続ける事ができたと思います。学生時代は先生方が手厚く丁寧に指導いただいたり、赤十字の根底にある「人道」を礎に人としてどうあるべきか大切なことを学びました。同窓生も同じ業界にたくさんおり、何でも相談し合える安心感があります。

これから介護福祉職を目指す方々へお伝えしたい事は、視野を広げて多くの可能性にチャレンジして欲しいということです。介護福祉士を経て、ケアマネージャーや社会福祉士等の資格を取得しキャリアアップしていく選択肢もたくさんあります。自分がやりたいと思った道を、自ら切り拓く気持ちで挑戦してみてください。一緒に介護福祉の業界をより魅力的にしていきましょう。