SD研修会『「発達障害」って一体何?』を開催しました(2018/1/11 渡部泰弘先生)

日本赤十字秋田看護大学/日本赤十字秋田短期大学 2017年度第9回FD・SD研修会

【テーマ】
「発達障害」って一体何?

 2017年度第9回FD・SD研修会を、1月11日(木)16:00~17:30に301講義室にて開催しました。今回は本学より徒歩15分の距離にあり、看護学部 小児看護学の実習施設として日ごろよりお世話になっている、地方独立行政法人秋田県立療育機構 秋田県立医療療育センターより、小児科メンタルヘルス外来の渡部泰弘先生をお招きして、『「発達障害」って一体何?』という演題でご講演いただきました。研修の参加者は、看護大学教員35名、短期大学教員10名、事務職員19名、合計64名でした。

 我が国の大学などの高等教育機関では、発達障害や精神障害のある学生を始めとして、学校生活や就職活動に困難さを抱える学生の存在がクローズアップされています。独立行政法人日本学生支援機構が平成29年4月に発表した「平成28年度(2016年度)障害のある学生の修学支援に関する実態調査」によると、平成28年5月1日現在における障害学生の数は27,257 人(全学生数の0.86%)と前年度比5,536人増、障害学生在籍学校数は898校(全学校数 1,171 校の 76.7%)と前年度比18校増となりました。そのうち、発達障害(診断書有)のある学生数は4,150人、精神障害のある学生数は6,775人であり、両者で全障害学生の4割を占めます。それ以外にも、障害の診断はないものの、困りごとを抱え、支援を必要とする学生の存在も認識されつつあります。

 研修後の感想でも「自閉症スペクトラム(ASD)の特徴が良く分かった」「非障害自閉症スペクトラム(ASWD)という概念を初めて知った」「学生本人の性格や特性を理解して引き伸ばすための支援をしていく必要がある」「教職員が学生を共通に理解し支援することに役立てられると良い」「どのように対応すれば良いか具体的状況を教職員が情報共有してはどうか」など、支援を必要とする学生への理解について、教職員の大きな学びにつながったことがうかがえました。

渡部泰弘先生

※障害学生・・・身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳及び療育手帳を有している学生又は健康診断等において障害があることが明らかになった学生。