FD研修会:「ティーチング・ポートフォリオとは?」を開催しました(2020.2.21.)

 2月21日(金)午後2時より、佐賀大学理工学部・全学教育機構高等教育開発室 教授の皆本晃弥先生をお迎えして、「ティーチング・ポートフォリオとは?」と題したFD研修会を開催しました。

 中央教育審議会「学士課程教育の構築に向けて(答申)」(2009)では、大学に期待される取組として、『教員の人事・採用に当たっての業績評価について,研究面に偏することなく,教育面を一層重視する』とされ、授業改善に向けた様々な努力や成果を適切に評価する観点から、教員が教育業績の記録を整理・活用する仕組みの導入・活用の積極的な検討が求められています。さらに私立大学等改革総合支援事業タイプ1「教育の質的転換」の設問では、授業を担当する教員に対し、ティーチング・ポートフォリオ(TP)作成が求められました。

 研修会では、ポートフォリオの三要素、TP(教育業績記録)とは何か、TPによる教育改善サイクル、TPを作成するメリット、TPの構造と構成要素、メンター(支援者)の質の重要性、TPの作成法など、これまでの佐賀大学でのご経験を踏まえて、詳細なご説明を頂きました。中でも、まずはTPの利用目的を明確にすること、TP導入には時間が必要(数年)であることなど、TP導入時における陥りやすいミスや、学外(電話の掛かってこない場所)でのワークショップ実施の重要性など、これからTPの導入を検討している本学にとって、非常に貴重な示唆をいただきました。

ティーチング・ポートフォリオとは?

 参加者のアンケート結果からは、「TP作成の関心がとても高まった。メンターの方が重要だと思った(今後どうするか?)。」「自分の目指すものがはっきりわかってよかった。本当に完成させるには1年以上はかかると思う。」「演習がとても楽しかった。こういう場でなければ他の領域の仕事を理解する機会はなかった。」「導入にはメンターの役割が重要になると思った。初めてここまで自己省察できた。」「TPを作成するのは簡単なことではないこと、しっかり計画的にすすめる必要があることがわかった。」など、有意義な研修会であった感想がうかがえました。