令和5(2023)年度 公開講座(全5回)が終了しました

 令和5年度 公開講座(全5回)の全日程が終了しました。ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。開催した各講座の様子をお伝えいたします。

【第1回】2023秋田リアルプラットフォーム連絡会~女性を応援する人たちが女の子の未来を後押しする~(9月18日開催)

 第1回目は、対馬 ルリ子 氏(一般財団法人 日本女性財団 代表理事)、村上 寛 氏(信州大学医学部 周産期のこころの医学講座 講師)、米山 奈奈子 氏(秋田大学 大学院医学系研究科 教授)の3名の講師から講演をいただきました。また、鈴木 健太 氏(秋田県議会副議長)、丹治 純子 氏(秋田県理事)もご出席くださいました。妊娠や乳がんといった女性特有の健康課題や秋田県における女性活躍推進の取り組み、女性支援の具体的な方法や活動などについて、行政・教育・産業の視点から理解を深めました。
 参加者からは「産後うつの原因や多様性、複雑性が理解できた。」「医療機関・相談機関の連携・情報の共有がとても重要であると感じた。」「秋田の未来を元気にするために女性が幸せに生きる社会を創ることは必須だと考えています。そのためのヒントがたくさんありました。」等の感想が聞かれました。秋田県に限らず、多くの女性がいきいきと生きることができる未来への第一歩となる講演になりました。

【第2回】人類と共存するウイルス~WHO医師のアジア放浪記~(9月29日開催)

 第2回目は遠田 耕平 氏(秋田赤十字病院 予防接種センター長)より講演をいただきました。WHOで勤務されていた際の経験談などを交えながら、ウイルスやウイルスと闘ってきた研究者の歴史について、楽しく分かりやすく解説をしてくださいました。また、遠田先生が執筆された著書「WHO医師のアジア放浪記」の紹介もありました。
 参加者からは、「感染症の歴史について、色々な話を聞くことができた。」「天然痘がどのようにしてなくなっていたか、エボラは何故広がったのか具体的なことを話していてわかりやすかった。話も上手でとっても面白かったです!!またこの先生の講義を受けたいです。」「楽しく聞けて、深い内容だった。もう少し聞いていたかったです。」等の感想が聞かれました。笑顔でエネルギッシュに講演される姿が印象的な遠田先生。1時間の講演では物足りず、もっとお話を聞きたい!といった感想が多く寄せられました。

【第3回】災害時に宗教者としてかかわった体験からの平時の備え(10月6日開催)

 第3回目は新川 泰道 氏(ビハーラ秋田 曹洞宗 宝昌寺 住職)より講演をいただきました。令和5年7月に発生した秋田県豪雨により県内で多くの被害が発生している中での講演だったため、参加者の関心が高かった印象を受けました。被災者とのコミュニケーションの際に心がけていることや新川さんがこれまで関わってきた方々との経験談やエピソードなどを、多くの写真とともに聞くことができました。
 参加者からは、「宗教家としてどのように災害支援に携わってこられたのか興味深く聴講しました。被害にあわれた方の生きる希望をいかに取り戻してもらうかという言葉が大変印象的でした。ありがとうございました。」「被災地域の現状がよく分かった。講師の先生の話が聞きやすく、興味が持てた。」「今まで聞いた経験のない体験談がたくさんあって、印象に残った。宗教の視点から災害についての視野を広げることができた。」等の感想が聞かれました。宗教者という視点から被災者支援を考えることができた貴重な講演となり、質疑応答の時間も充実しました。

【第4回】災害時における赤十字のこころのケア(心理社会的支援)(10月13日開催)

 第4回目は齋藤 和樹 氏(日本赤十字秋田看護大学 看護学部看護学科 准教授)より講演がありました。赤十字が行う「こころのケア」の定義や「こころのケア」はどのような活動を指すのかについて理解を深めました。また、齋藤先生が翻訳した「コミュニティに根ざした心理社会的支援受講者用読本」「サイコロジカル・ファーストエイド(PFA)ガイド要約版」についても併せて紹介がありました。
 参加者からは、「心のケアはカウンセリングだけだと思っていたが、自分が思っていたよりも幅広い所で活躍されていてすごく関心を持ちました。日本国内だけではなく世界中に動き回っているのが素敵だと思いました。」「『こころのケア』は専門的な知識や資格が必要なわけでなく、誰でもできるということが分かった。もし災害が起きた時は私もやりたいと思う。」「災害時のこころのケアについて詳しく学ぶことができた。講師の方の話し方も丁寧で 1 つ 1 つをちゃんと噛みくだき、理解して話を聞けてよかったと思った。」等の感想が聞かれました。これからの災害支援は物資や金銭的な支援に加え、「こころのケア」も被災者にとって大切な支援のひとつだということを感じた講演となりました。

【第5回】看護師・介護士のキャリアデザインについて~長く働き続けるために自分のキャリアを考える~(11月7日開催)

 第5回目は髙橋 皆子 氏(秋田キャリア形成・学び直し支援センター)よりワークを中心とした講演をいただきました。参加者は、これまでのキャリアや人生の中で自分に影響を与えた経験やエピソードを振り返り、その満足度を曲線でつなげる「ライフラインチャート」を作成し、自分の強みや弱み、逆境の乗り越え方などを見つめ直していました。また、自身のライフラインチャートをペアワークを通じて相手に伝えることで、より客観的に自分と向き合いながら、さらに自己理解を深めていました。
 参加者からは、「自分のこれまで、これからについて見つめ直すとても貴重な時間になった。自己理解を深めるということは人生を充実させるということにも気づくことができたのでよかった。」「ライフラインチャートを記入することで、これまでの人生のキャリアに関する充実度を客観的に見ることができた。」「自分の人生を見つめ直すいい機会になったし、将来のために頑張りたいことが明確になった。」等の感想が聞かれました。これからの働き方や生き方を考える”きっかけ”をくれた講演となりました。

 今年度も多くの皆さまより公開講座へのご参加いただきました。誠にありがとうございました。来年度の公開講座については、開催が決まり次第、本学ホームページ等にてご案内いたします。今後もどうぞよろしくお願いいたします!

【担当:総務課企画係 】
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