財産目録・財務諸表

令和3年度決算の概要

日本赤十字秋田看護大学

・資金収支計算書

 収入について予算比で大きく差が出たのが「その他の収入」「内部取引」「資金収入調整勘定」です。「その他の収入」のうち75百万円は秋田県からの運営費補助金等の前期末未収入金ですが、預り金受入収入が予算比で△46百万円となったことなどにより、その他の収入全体で予算比26百万円の増となりました。「内部取引」の予算比97百万円増の主因としては併設短大補助金分の負債受入勘定80百万円、併設短大等学園内への資産回収収入44百万円です。また、「資金収入調整勘定」のうち△73百万円については、主に秋田県からの運営費補助金の受領が3年度、一部翌期になったことによる影響です。

 なお、国庫補助金収入については授業料等減免費交付金が昨年度比1,866千円の増となったほか、経常費補助金において学生納付金収入に対する教研費等支出割合によるC区分の増減率が昨年度比で5%改善し、教育の質においても昨年度比3%の増となるなど増減率全体で10.5%の改善となりましたが、教職員数減により、経常費補助金の増加額は2百万円弱にとどまりました。

 支出については併設短大への未払金清算等による内部取引(負債)支払支出123百万円の増となりましたが、人件費が予算比△68百万円の減となったこと、資金支出調整勘定においても期末未払金が予算比34百万円の縮小となった影響などにより、翌年度繰越支払資金は予算比50百万円の増となりました。

・事業活動収支計算書

 教育活動収入において、補助金と内部取引で、予算比12百万円の増となりましたが、学納金等その他の科目においていずれも予算比減となっており、教育活動収入合計で予算比5百万円弱の減となりました。教育活動支出では特に人件費が予算比△75百万円となったことを主因に予算を大きく下回ったため、経常収支差額は予算比100百万円の増となりました。一方、基本金組入額予算は△68百万円でしたが、世界的な配送等の遅れによる資材不足の影響を受け、一部固定資産の取得が翌期にずれ込んだことなどから10百万円の減少となりました。結果、当年度収支差額は予算額△37百万円のところ、78百万円の収入超過となり、翌年度繰越収支差額は△194百万円となりました。

・貸借対照表

 今年度は施設設備整備引当特定資産の95百万円の増加を主因に固定資産が82百万円の増加となりました。また、近年、流動資産が減少し、資産が固定化する傾向が続いていましたが、今年度は流動資産についても増加となりました。特定資産については減価償却費相当額の119百万円を施設設備整備引当特定資産に組入れたほか、退職給与引当特定資産についても必要な組入れは満額行われております。

 

日本赤十字秋田短期大学

・資金収支計算書

 収入については、併設大学からの未収金清算等による内部取引(資産)回収収入122百万円について予算比増の計上となり、学納金や補助金等における予算未達額を吸収し、全体で予算比36百万円の収入増となりました。支出については概ね予算内に収まりましたが、併設大学への過年度未払金清算等の計上により内部取引が予算比97百万円の増加となりました。このため翌年度繰越支払資金を除く支出全体で予算比87百万円の増加となり、翌年度繰越支払資金は予算比△50百万円減の384百万円となりました。

・事業活動収支計算書

 補助対象経費減少に伴う秋田県補助金の減少により、補助金収入が予算比11百万円の減となったこと等から、教育活動収入計は予算比で21百万円の減となりました。一方、事業活動支出においては各大科目において予算比で増加となり、事業活動支出計は予算比で8百万円の増加となりました。また、当該年度においても固定資産の取得高より除却高が上回ったため、基本金組入の計上はなく、当年度収支差額は△95百万円の支出超過となりました。前年度繰越収支差額1,268百万円、基本金取崩額39百万円と合わせ、翌年度繰越収支差額は1,212百万円となりました。

・貸借対照表

 令和3年度末における資産合計は4,472百万円で昨年度末比△52百万円の減少となりました。固定資産、流動資産ともに減少しました。特定資産の減少については主に1号館エレベータの更新等に伴う資産の部分除却と特定資産の取崩によるものですが、更新した資産については併設大学と按分して資産計上したため短大への組入は少額にとどまりました。なお、必要な特定資産の組入れは満額行われております。