国境、宗教、民族を超えて人間の生命と健康を守り、心を繋ぐ。
それが赤十字の営みです。
日本赤十字社は、1877年(明治10)年に発生した西南戦争の際に設立された救護団体である、博愛社がその前身となっています。現在の日本赤十字社は、1952年(昭和27)年に制定された日本赤十字社法に基づいて設置された法人です。国内においては災害時の救護をはじめ医療、献血、福祉など幅広い分野の活動を行い、海外では、大規模災害や紛争による犠牲者への救援、または開発途上国に対しては、人々の健康や災害対策などの向上を目指した開発協力を行っています。なお、詳細については、日本赤十字社ホームページでもご確認いただけます。
赤十字の基本原則
1965年にウィーンで開催された第20回赤十字国際会議で「赤十字の基本原則宣言」が採決されました。赤十字基本原則は、赤十字の長い活動の中から生まれ、形作られたものです。「人間の生命は尊重されなければならないし、苦しんでいる者は、敵味方の別なく救われなければならない」という「人道」こそが赤十字の基本で、他の原則は「人道」の原則を実現するために必要となるものです。国境、宗教、民族を越えて人間の生命と健康を守り、苦痛の予防と軽減に努める、それが赤十字の営みです。
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人道-Humanity
- 国際赤十字・赤新月運動は、戦場において差別なく負傷者に救いの手を差し伸べたいという願いから生まれ、あらゆる状況下において人間の苦痛を予防し軽減することに、国際的及び国内的に努力する。生命と健康を守り、人間を尊重することを目的とし、すべての人の相互理解、友情、協力及び恒久の平和を促進する。
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公平-Impartiality
- 国際赤十字・赤新月運動は、国籍、人種、宗教、社会的地位または政治上の意見によるいかなる差別をもしない。ただ苦痛の度合いにしたがって個人を救うことに努め、その場合、最も急を要する苦痛をまっさきに取り扱う。
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中立-Neutrality
- すべての人からいつも信頼を受けるために、国際赤十字・赤新月運動は、戦闘行為の時いずれの側にも加わることを控え、いかなる場合にも、政治的、人種的、宗教的または思想的性格の論争には参加しない。
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独立-Independence
- 国際赤十字・赤新月運動は独立した存在である。各国赤十字社・赤新月社は、その国の政府の人道的事業の補助機関であり、その国の法律にしたがうが、つねに国際赤十字・赤新月運動の諸原則にしたがって行動できるようその自主性を保たなければならない。
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奉仕-Voluntary Service
- 国際赤十字・赤新月運動は、利益を求めない自発的な救護を行う運動体である。
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単一-Unity
- いかなる国にもただ一つの赤十字社・赤新月社しかありえない。赤十字社・赤新月社は、すべての人に門戸を開き、その国の全領土にわたって人道的事業を行わなければならない。
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世界性-Universality
- 国際赤十字・赤新月運動は世界に広がる運動体であり、その中においてすべての赤十字社・赤新月社は同等の地位を有するとともに、相互援助を行う同等の責任と義務を共有する。