看護師資格取得のための学習をベースとして、教育職員としての教職教養、 養護教諭の専門性を身につけたプロフェッショナルな「養護教諭」の養成と、 健やかな子どもの教育に貢献できる、人間性豊かな人材の育成を目指します。

養護教諭(保健室の先生)とは
養護教諭とは学校教育法で規定されている「養護をつかさどる」(学校教育法第37条)教育職員であり、小・中・高の学校教育現場で心身の健康管理・保健教育を担当する、専門知識を備えた教員です。一般には「保健室の先生」といわれ、保健室を拠点とし、学校における教育活動を通じた心身の健康づくりによって、子どもの発育・発達を支援し、学校保健活動の推進にあたって中核的な役割を果たしています。近年、メンタルヘルスやアレルギー疾患などの子どもの現代的な健康問題の多様化、さらにいじめ・ 児童虐待などの早期発見・早期対応を図るために、養護教諭に寄せられる期待はますます大きくなっています。
養護教諭になるには、養護教諭の免許状に関する教職課程のある大学・短期大学等で必要単位を修得して卒業し、各都道府県教育委員会に授与申請を行い、教員免許状を取得することが必要となります。教員免許状には、一種免許状(大学卒業相当)、二種免許状(短期大学卒業相当)、専修免許状(大学院修了相当)の3つの区分があります。

本学で養護教諭をめざす
日本赤十字秋田看護大学看護学部では、2018(平成30)年4月の入学者から、養護教諭の教職課程を履修し、所定の単位を修得することにより、卒業と同時に「看護師国家試験受験資格」とともに「養護教諭一種免許状」の取得が可能になりました。
これまでも本学では、看護学部卒業後に「保健師免許」を取得し、都道府県の教育委員会において、必要な申請手続きを取ることで「養護教諭二種免許状」の取得が可能となっていますが、これからは卒業と同時に「看護師国家試験受験資格」とあわせて「養護教諭一種免許状」が取得可能となり、学生の進路選択の幅がいっそう広がることが期待されます。

担当教員からのメッセージ
赤十字の看護大学は全国に6つありますが、養護教諭一種免許状が取得できるのは、本学だけです。これまで秋田県内には養成機関がなく、県外に進学しないと取得できませんでしたが、2018年度から本学の看護学部が唯一の養成機関として「看護師国家試験受験資格」と「養護教諭一種免許状」が同時に取得できる、新しいカリキュラムがスタートしました。
教育現場ではアレルギー対策やメンタルヘルスの問題、そのために教職員との連携等、さまざまな課題が山積しており、それらに対応できる専門職である養護教諭へのニーズは高いものがあります。養護教諭を目指して入学してきた学生たちは、二つの資格、免許を取得できることから進学先に本学を選び、目的意識をもって、さまざまな授業科目の学修に意欲的に学んでいるところです。是非、本学で学び、未来を背負う子どもたちのために、教育の現場で働く養護教諭になりませんか?次世代を見据えたこれからの養護教諭の歴史に、大きな一歩を踏み出すことになると思います。